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濁度についての質問と回答

濁度とは、

上水・下水処理場や河川、工場排水の濁り度合いを表す指標の一つ

水がどれだけ「濁っている」か、つまり透明度が低いかを表す指標です。

水中に泥、粘土、微生物、その他の小さな粒子が混ざっていると、水が濁って見えます。

水質管理では、この濁度を測定することで、水の清潔さやその使用に適しているかどうかを判断します。

例えば、

プールの水がとてもきれいで透明なら、濁度は非常に低いと言えます。

一方で、川の水が雨で泥が混ざって濁っている場合は、濁度が高いと言えます。

水質管理では、

濁度を低く保つことが重要です。

濁度が高いと、水が汚れているサインであり、水道水として使用する前にきれいにする必要があることを意味します

また、高い濁度は水中の生態系にも悪影響を与えることがあります。

例えば、水が濁っていると、太陽光が十分に水中に届かず、水中植物の成長に必要な光合成が行われにくくなります。

濁度を測定するには、

特殊な機器(濁度計、濁度チェエッカー、濁度センサ)を使って、水が光をどの程度通すかを調べます。

この測定により、水質管理者は水の状態を評価し、必要な処理を行うことができます。

濁度の測定方法について

視覚濁度 水のサンプルの濁りを肉眼によって標準液と比較して求める
透過光濁度 水のサンプルを通過した透過光の強度を測定し、標準液を用いて作成した検量線から求める
散乱光濁度 水のサンプル水中の粒子によって散乱した光の強度を測定し標準液を用いて作成した検量線から求める。
積分球濁度

水のサンプル水中の粒子による散乱光の強度と透過光の強度との比を求め、標準液を用いて作成した検量線から求める。

1. 透視度計(Secchi Disk)

透視度計は、水の透明度を測定するシンプルな道具です。

白黒のパターンが描かれた丸い標識板で、水中に沈めて使用します。

このディスクを水に沈めていき、標識板が見えなくなる深さを測定します。

この深さは、水の濁り具合、つまり透明度の指標になります。

水がクリアなら標識板は深くまで見えますが、濁っていると浅いところで見えなくなります。

2. 光度計(Turbidimeter)

光度計は、もっと科学的で正確な濁度の測定器具です。

水のサンプルを機器に入れ、機器が水に光を当てます。

そして、水を通過した光の量や、水中の粒子によって散乱される光の量を測定します。

水が透明であれば光はよく通過しますが、濁っていると多くの光が散乱され、通過する光の量が少なくなります。

この測定結果から、濁度が数値で示され、水の清潔さを判断できます。


これらの方法は、水がどれだけクリアか、つまり健康的で安全に使える状態かを確かめるために非常に重要です。

たとえば、飲料水の濁度はとても低い必要がありますし、水族館の水槽の水もクリアでなければなりません。

濁度の測定を通して、水質管理を行い、水が私たちの生活や環境に適しているかを確認できるのです。

濁度と透視度とは、なにが違いますか?

濁度(Turbidity)

濁度は、水中に浮遊する粒子の量によって水がどれだけ「濁っている」かを測定する指標です。

これらの粒子には、泥、粘土、微生物、その他の有機・無機物質が含まれます。

濁度は、水中の粒子が光をどのように散乱させるかに基づいて測定されます。

つまり、光が水中の粒子に当たって反射する量を測定することで、濁度の値を得ます。

濁度は通常、特定の機器(光度計など)を使用して測定され、結果はNTUなどの単位で示されます。

透視度(Transparency)

透視度は、水中で物体がどれだけ遠くまで見えるかを測定する指標です。

この方法では、透視度計と呼ばれる特定の標識板を使用して、ディスクが見えなくなる深さを測ります。

透視度は、水のクリアさを物理的に直接観察することで評価します。

水が非常にクリアな場合、標識板は深く沈めても見え続け、透視度の値は高くなります。

逆に、水が濁っている場合は、標識板は浅い位置で見えなくなり、透視度は低くなります。


要するに、濁度は水中の粒子による光の散乱を測定することに焦点を当てているのに対し、透視度は物理的な視覚による水の透明度を測定します。

濁度が高い水は透視度が低い傾向にあり、その逆も同様ですが、これらは異なる測定方法であり、それぞれが水質の異なる側面を反映しています。

濁度の標準物質とは

カオリン標準液と比較して測定する場合は“度(カオリン)”を単位とし,

ホルマジン標準液と比較して測定する場合は“度(ホルマジン)”を単位として表されます。

従って、その基準の種類や測定方式により、得られる濁度の測定結果は異なります

標準液の種類 準拠する規格など
カオリン JIS K0101「工業用水試験方法」
日本水道協会「上水試験方法」
ポリスチレン(PSL)  平成15年厚生労働省告示第261号   
日本水道協会「上水試験方法」
ホルマジン JIS K0101「工業用水試験方法」
JIS K0801「濁度自動計測器」

 

標準物質 特徴 利点 欠点

ポリスチレン濁度標準

均一なサイズのポリスチレン粒子を含む水溶液。安全で取り扱いやすく、長期間安定。

再現性が高く、安全で使いやすい。

自然水の濁りと異なる性質の濁りを示すことがある。

カオリン濁度標準

天然の粘土鉱物。水中で濁りを作り出し、自然水の濁度を模倣する。

自然水の濁りをよく模倣できる。

濁度が時間とともに変化しやすく、粒子サイズが不均一。

ホルマジン濁度標準

ヘキサメチレンテトラミンと硫酸ヒドラジンの反応で生成される。非常に均一な濁りを提供するが、有毒で取り扱いに注意が必要。

濁度測定の標準として長年にわたり使用され、広範な参照データが存在する。

有毒であり、取り扱いと廃棄に特別な注意が必要。

この表からわかるように、これら三つの標準物質はそれぞれ特有の特徴、利点、欠点を持ちます。選択は、使用環境、安全性、取り扱いのしやすさ、そして求められる精度に基づいて慎重に行う必要があります。

濁度(Turbidity)とSS量(Suspended Solids、懸濁固形物量)の違いとは

濁度とSS量は、水質を測定する際に用いられる二つの異なる指標

濁度(Turbidity) 概要: 濁度は、水中の微小な粒子によって光がどの程度散乱されるかを測定する指標です。

これは水の「見た目の濁り」に関連しており、水がどれだけ透明か非透明かを示します。

測定方法: 光度計(Turbidimeter)を使用して光の散乱度を測定します。

測定単位は主にNTU(Nephelometric Turbidity Units)です。

影響: 濁度が高い水は「見た目が濁っている」状態であり、微小な粒子が多く含まれていますが、それらの粒子の質量や種類は直接的には測定されません。

SS量(Suspended Solids、懸濁固形物量)

概要: SS量は、水中に浮遊している固形物の総量を示します。

これには泥、有機物、その他の微粒子が含まれ、水質の「物理的な汚れ」に関連しています。

測定方法: 水のサンプルをフィルターでろ過し、ろ過前後でフィルターの重量変化を測定することにより、浮遊している固形物の質量を直接測定します。

測定単位はmg/L(ミリグラム/リットル)です。

影響: SS量が高い水は、大量の固形物が含まれており、それによって水が濁って見えることもありますが、SS量の測定は固形物の質量に焦点を当てています。

違いの要点 焦点:

濁度は水の「見た目の濁り」に焦点を当て、光の散乱によって測定されます。

一方、SS量は水中の固形物の「物理的な量」に焦点を当て、固形物の実質的な質量を測定します。

影響要因: 濁度は非常に小さな粒子や色など、目に見えない要因にも影響されます。

SS量は水中に存在する実際の固形物の量に基づいています。

測定方法: 濁度は光学的方法で測定され、SS量は物理的なろ過と重量測定により決定されます。 これら二つの指標は、水質の異なる側面を測定するため、水質管理や環境監視において互いに補完的な情報を提供します。

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