▶ 超音波厚さ計DC-4000の特長
▶ 超音波厚さ計DC-4000の仕様
▶ 探触子(トランスデューサー)の選択
薄物用探触子、超薄物用探触子、鋳鉄用探触子、FRPなどの複合材料用探触子
▶ 動画で紹介
1点測定 | 最も基本的な測定方法です。測定箇所に探触子をあて、表示された厚さを測定値とする測定方法です。 |
2点測定 |
1度厚さを測定した後に、探触子を90度回転させて、もう1度同じ箇所を測定する方法です。 2回の測定の内、表示された厚みの薄い方を測定値として採用します。 |
多点測定 |
測定点を中心とする直径30 mmの円の内側を、多数回測定する方法です。 表示された厚みの内、もっとも薄い値を測定値とします。 |
連続測定法 |
連続測定法は、厚さの変化を確認するために行う測定方法です。 測定線上を1回測定法により5 mm間隔で測定を行う、 もしくは、連続的に測定(スキャン)を行います。 |
曲面測定 |
パイプなどの局面での測定は、探触子をパイプの軸線に対して垂直または平行にします。 パイプの直径が大きい場合、探触子はパイプの軸線に対して垂直でなければならないが、直径が小さい場合は、パイプの軸線に対して平行垂直の両方で測定する必要があり、より値の小さな方を測定値とします。 |
ボタンひとつで簡単に切り替えることができます。
Aスコープ(Aスキャン)表示 デジタル表示 Bスコープ(Bスキャン)表示
下表を参考に、お使いの用途に適した探触子を用意します。 使用表面温度は、60℃以下
探触子(トランスデューサー) |
周波数MHz |
先端径mm |
測定範囲 mm |
標準用探触子D5302 | 5.0 | 13.2 |
1.44 ~ 200 ※旧DC-4000では本体の測定範囲に準じます |
超薄物用、湾曲部用探触子D7004 | 10.0 | 6 | 0.8 ~ 20 |
鋳鉄用探触子D2012 | 2.0 | 17 |
50 ~ 300 |
FRPなどの複合材料用探触子D1025 |
1.0 | 26 |
3 ~ 200 |
表面が粗かったり錆びている場合は、研磨などの処理を行うか、高粘度の カプラントを使用してください。
また、接続する探触子にカプラントの残りや汚れが付着していないこと、清潔であることを確認してください。
●測定物の材質と同じものを設定します。
または測定物の材質の詳細な音速値が分かっていれば、その情報を設定します。
●数値入力により音速を「4件まで設定登録」することができます。
音速の調整と登録
測定したい材質と同じ材質で既知の厚さのサンプルがある場合、このサンプルの厚さを基準として音速を調整す ることができます。
探触子を浮かせた状態で探触子をゼロ校正します。対象物を測定する前にゼロ校正することをお勧めします。
T-Eモード:パルス・エコー方式
ゼロ点調整により設定したゼロ点と、第1背面エコーから厚さを求め る方法。標準・最小・差分・平均・制限の5つのモードが使用できます。
標準モード:通常の測定に使用します。
最小モード
測定値の最小値を表示します。曲率のある面やパイプの測定に適して います。鋳鉄や合金材(アルミニウム・真ちゅう)の測定には、適してい ません
差分モード: 測定値と設定値との差分を+ / -で 表示します
平均モード:2回~ 9回の平均測定値を表示
制限モード:上限値・下限値を設定し、測定値が設定範囲を超えると検知して表示
E-E モード:エコー・エコー方式 (多重エコー方式、スルーペイント機能)
第1背面エコーと、第2背面エコーから厚さを求める方法です。表面に 塗装がされていても、母材の厚さのみを測定することができます。 本機能を使用するには、 D5302プロ―ブが必要
タブ |
メニュー |
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測定 |
T-Eモード |
差分モード |
差分を設定 |
平均モード |
平均回数(2 ~ 9)を設定 |
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制限モード |
下限値の設定 / 上限値の設定 |
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E-Eモード |
(D5302プローブ以外は使用できません) |
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設定 |
音速設定 |
材質選択 |
アルミニウム/ チタン/ 鉄/ステンレスガラス/ 銅/ 鋳鉄 / 真ちゅう |
音速の設定 |
音速設定を4つまで保存します |
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音速の調整 |
音速設定をカスタマイズします |
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音速登録 |
保存した音速設定を呼び出します |
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分解能の設定 |
0.1mm / 0.01mm / 0.01in / 0.001 in |
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測定レート |
2回/秒または10回/秒 |
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マニュアル測定 |
パラメータ項目で、レンジ・感度・遅延・ゲート・ブランク・Eブランクの設定が可能になる |
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波形表示 |
RF波 / 正半波 |
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Aスコープ表示 |
保存したパラメータ設定を表示する |
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Bスコープ表示範囲 |
Bスコープ表示における最小値 / 最大値の設定 |
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記録 |
データ装置 |
データ保存先の設定 |
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データ表示 |
保存したデータの読み出し |
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機能 |
自動電源オフ |
1分/ 3分/ 5分 |
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言語設定 |
日本語 / 英語 /スペイン語 / ポルトガル語 / |
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コントラスト |
画面のコントラスト設定(0 ~ 100) |
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初期設定 |
機器を工場出荷時の状態に戻します |
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機器情報 |
探触子の型番を表示します |
測定物にカプラントを塗布し、測定面に対して垂直に探触子を密着させて測定します。
画面に表示された測定値を読み取ります。
測定時のカプラントについて:測定時には必ず、カプラントを測定対象とプローブの間に塗り隙間のないようにする。
本体は、 100ファイルに100データずつ、計10000データの記録ができます。
測定値の保存はデジタル表示、 またはAスコープ表示のみ可能です
■保存したデータをディスプレイに呼び出すことができます。
■測定データはUSBケーブルを本体への接続で、PCへの転送が可能。記録データをテキスト(.txt)データとして読み込む
材質 | 音速 (m/s) |
材質 | 音速 (m/s) |
材質 | 音速 (m/s) |
空気 | 330 | インコネル | 5700 | ゴム・ブチル | 1800 |
アルミニウム | 6300 | 鉄 | 5900 | 銀 | 3600 |
酸化アルミニウム | 9900 | 鋳鉄 | 4600 | 軟鋼 | 5920 |
ベリリウム | 12900 | 鉛 | 2200 | ステンレス | 5800 |
炭化ホウ素 | 11000 | マグネシウム | 5800 | テフロン | 1400 |
真ちゅう | 4300 | 水銀 | 1400 | 錫 | 3300 |
カドミウム | 2800 | モリブデン | 6300 | チタン | 6100 |
銅 | 4700 | ポリウレタン | 1900 | タングステン | 5200 |
ガラス | 5300 | ポリエチレン | 1900 | ウラン | 3400 |
グリセリン | 1900 | ポリスチレン | 2400 | 水 | 1480 |
金 | 3200 | 石英 | 5800 | 亜鉛 | 4200 |
氷 | 4000 |
裏面の腐食が著しい素材 | 実際の厚さとかけ離れた測定値を得る場合あり |
軟質樹脂・ゴム | 超音波の減衰が大きい |
合金系鋳物 | 結晶粒による散乱、減衰が大きい |
コンクリート・木 | 空気層、異物による散乱が大きい |
クラッド鋼 異種金属を張り合わせたもの |
各素材の音速が異なるため |
ラミネーションを含む素材 2枚板、気泡を含むもの |
2枚板の場合、上層部の厚さがデジタル表示されます。 含有する気泡やラミネーションが超音波を反射するため ラミネーションとは: 鋼材の不純物により溶接熱で割れが入ること |
注意:H型鋼では計測できるものとできないH型鋼がございます
数値と波形でダブルチェック! Aスコープ・ Bスコープ表示に対応した超音波厚さ計
様々な材質の厚さ を高精度に測定することができます。
EEスルーモード:3.00-80.0mm TEモード:0.65-400mm
■ 大きく見やすいカラー TFTディスプレイ ■ 塗膜の上から母材の厚みを測定できるスルーペイント機能
■ パルス・エコー方式(T-E:標準・最小・差分・平均・制限モード) ■ 自動ゼロ校正 ■ マニュアル測定モード
■ 探触子校正機能 ■ 10000データを保存可能 (ソフトウェア不要でPCに簡単転送) ■ 単3形アルカリ乾電池×2本